新国立競技場計画の2520億円は高いか安いか
私も、一級建築士として、一級施工管理技師として、大手ゼネコンの内情を知るものとして・・・・・申し上げます。
高すぎます。確かに、難工事ではあるが、難工事であるがゆえに、コストの中に、リスクヘッジが何重にも入れ込まれている。
まずは、鉄骨業者も含めて、必ず ゼネコンは 協力業者に、下見積もりを取る。
その下見積もりも、協力業者にとって経験ない規模の工事だから、通常の数倍の経費とリスクヘッジを見込んでいる。ゼネコンもさらに、リスクヘッジや経費を大きく盛り込んで、膨らませたうえでコストを算出している。
それに加え、交渉事として、一度落札したら、今度はコストを吊り上げるほうに動く。
国が オリンピックに向けて、時間がどんどんなくなってきていることを逆手に取り、国が断れない状況を見据え、足元を見て、どんどん増要因を追加していく・・・
実際に、施工予定業者のやり方では、このようなやり方は、よくやる手法だ。
また、悲しいことに、それを、きちんと 査定できる能力が、文部科学省にはあるわけない。
いまの最新の計画で、再度コンペをやれば、2000億を切る価格で出してくるゼネコンもいるはずだ。(本気で落札しようとするゼネコンが他にあるならば)
私の予想では、驚くほどの、利益を盛り込んでいるはずだ。
安倍政権の評価云々は別として、計画を白紙に戻そうとする決断には、絶対に正しい。
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