老けない身体づくり 【健康アンチエイジング:記事252】
今から努力すれば老化のスピードは緩められる。
厚生労働省の2013年の統計によれば、
日本人の健康寿命(介護を受けたり寝たきりになったりせずに日常生活を送れる年月のこと)
は男性が71.19歳、女性が74.21歳。平均寿命との差は、それぞれ9.02年と12.4年ある。
(これは、男性9.02年 女性12.4年 は 介護を受けて生きていることを意味する)
老化そのものは、実は20代から始まっている。
でも、ちょっとした注意や努力で進行を抑制できる部分も大きい。
老化のしくみを理解し、生活を見直せば
「老けない体」をつくることは可能
健康寿命を損なう病気には、
心臓病、脳血管障害、糖尿病、骨粗しょう症など・・・
とくに糖尿病は、他の生活習慣病やガン、認知症の発症リスクも高める怖い病気。
こうした病気の多くは、加齢に伴う身体の「老化」が原因。
老化の“3大要因”と“老けない体”のつくり方
【老化の3大要因およびその対策】
[1]活性酸素による酸化――体内でエネルギーをつくるときに発生する活性酸素が、細胞を傷つける。
対策:食事の改善。喫煙や暴飲暴食など、体内の活性酸素を増やす習慣を改める。
激しすぎる運動をしない。
(1)活性酸素による酸化――人体は外部から取り込んだ糖質や脂質を酸素と反応さ せ、エネルギーを取り出しています。このとき発生する活性酸素が、細胞を構成する脂質などを傷つけ、「体のさび」が徐々に進行します。活性酸素を無害化する酵素も、加齢とともに減少します。
◎ 活性酸素による酸化は、抗酸化物質や、SODの材料となるタンパク質や亜鉛を含む 食材を意識してとること。
◎ 喫煙や暴飲暴食、激しすぎる運動を避けることなどで抑制できる。
[2]タンパク質の糖化――体内のタンパク質が糖によって変化し、細胞や酵素などの働きが悪くなる。
対策:糖質をとりすぎない。早食いは避ける。AGEsの摂取を控える。
(2)タンパク質の糖化――生きるために必要なエネルギー源である糖が、体を構成する主成分であるタンパク質を変化させます。その結果、細胞や酵素などの働きが悪くなり、体の機能低下につながります。
◎ 糖化の予防には、糖質の多い食材を控えめにすること。
◎ タレを付けて焼いた肉の焦げ目など糖とタンパク質が高温で結びついてできるAGEs(最終糖化産物)の摂取を控えること。
◎ 体の満腹サインを受け取れるようゆっくり食事すること。
[3]ホルモン分泌の変化――ストレスが原因で、「若返りホルモン」DHEAや男性ホルモンなどの分泌が減る。
対策:ストレスを極力避ける。できれば11時前には寝る。睡眠時間は7時間がベスト。
(3)ホルモン分泌の変化――若さを保ち、免疫力を維持するDHEA、筋肉量や筋力の維持に関わる男性ホルモン(女性の体内にもあります)、睡眠に関係するホルモン(メラトニン、セロトニン)の分泌が、ストレスが原因で下がり気味になり、さまざまな不具合が生じる。
◎ ホルモンレベルの維持には、質のいい睡眠の確保が重要。人の脳や体は、眠ってい る間にホルモンの力でメンテナンスされるしくみになっているから。
◎ ストレス対策は暴飲暴食ではなく、軽い運動が良い。
◎ DHEAはサプリメントで補充することも検討してください。
その他 対策として
◎ 筋力トレーニングを習慣化しておくことが必要